和食にする、それともイタリアン?
こんな会話が普通になるほどイタリア料理がポピュラーになった昨今
ではおいしいイタリアンって、どんなイタリアンですか?
その答えの一つが、東京は白金にあるイタリア料理店「ボスケッタ」にあります。
ハレある第一回目に登場していただくのは
今や東京のイタリア料理の第一人者となった、鵜野秀樹シェフ。
従来のイタリアンを繊細で独創的なアイディアで鮮やかに覆してきたクリエイティブな人。
数年前からはじまった加藤牛肉店との付き合いのなかで
鵜野シェフのなかに生まれた新たな料理のスタイルとは?
〈
第2回〉はこちら

鵜野さんとお付き合いさせてもらったのは、4年くらい前、今のお店(ボスケッタ)の前の「リストランテ・キオラ」の時でした。

僕たちの共通の知人からの紹介でしたね。
「とにかくうまい牛肉を出す肉屋があるから食べてみてくれ」
って。その人、一見優しそうだけど、実は強引だから(笑)
当時は僕も鼻息が荒かったから、「試してもいいですけど、あくまでも肉は素材で、いくらいい肉でもそれを僕の料理にどう使うかでしかないですから」みたいなことを、加藤牛肉店さんとの初対面で言ったんですよね(笑)


失礼ですよね。ぶっ飛ばそうかと思いましたよ(笑)


でも、たしかにぶっ飛びました。一口食べて。知っている牛肉のどれとも違ってましたから。肉の勉強をはじめたのも、あの日からです。


鵜野さんは牛について猛勉強してましたよね。そういう姿勢の料理人の方にお会いしたのは初めてでした。
「Aの5」とか、「マーブリングの12」なんていう通り一遍の基準だけで判断されることがおおいなか、料理のために牛について一から勉強しようなんていうシェフはあまりいないですね。頭が下がる思いです。

だって少しは勉強しないと加藤牛肉店さんと対等に話が出来ないじゃないですか。
生産者まで指定する肉屋さんって、あまり聞いたことがなかったですし。


そうだと思います。だって、生産者まで追いかけるなんて、本来は面倒くさいし(笑)

でも、加藤牛肉店さんは・・・、

ええ、やってます。
というのも、扱っているのは食品ですからね。食べていただくものを扱っているわけです。
つまり安全性が一番大切になってきますよね。そこの部分は人任せにするわけにはいかない。やっぱりどんな牛が入ってくるのかを、信頼の出来る生産者の方から仕入れたいんですよね。
昨今はブランド牛が流行ってます。私のところも山形牛を扱っていますが、ブランドを売りにしているわけではないんです。ブランド牛が人気といっても、相手は生きものです。
バッグや時計とは違いますから、どこどこの牛とかAのいつくという数値だけでは、その肉の善し悪しを私は納得できないんです。


加藤牛肉店さんなのに、豚もかなりおいしいですよね。

ありがとうございます。でも牛ほど豚はわかりませんけどね。

いやいや、なにをいいますやら、ほんとに、もう(笑)

勘弁してくださいよ(笑)
そんなことより、鵜野さんはイタリア料理人ですよね、世間的には。

自分でもそう思ってますけど(笑)

その鵜野シェフのつくイタリア料理について一度聞いてみたかったんです。
初めてお会いした時からいままでの間でも、料理に対しての考え方がすこしずつ変わってきたと伺いましたが、鵜野さんのイタリアンは、いまどこへ向かっているんですか?
(
次回につづきます)